ウィーン発 〓 アンドレス・オロスコ=エストラーダがウィーン響の首席指揮者を突然辞任

2022/04/12
【最終更新日】2022/04/13

アンドレス・オロスコ=エストラーダ(Andrés Orozco-Estrada)がウィーン交響楽団の首席指揮者を辞任した。エージェントが発表したもので、それによると、「オーケストラの芸術監督との間に、長年に乗り越えられない相違がある」ため。

首席指揮者に就任したのは2020/2021シーズンから。ウィーン国立歌劇場の音楽監督に転出したフィリップ・ジョルダンの後を受けたもので、就任からまだ1年あまり過ぎたところ。現地の報道によると、3月末に開かれた楽団員の総会で、2025年に最初の任期が切れた後は契約延長せず、を決定。それをウィーン市の文化大臣と本人に連絡したところ、オロスコ=エストラーダ側が激怒、即刻辞任となったという。

オロスコ=エストラーダは1977年、コロンビア第二の都市で西部の中心地メデジン生まれの44歳。ウィーン国立音楽大学で学んだ後、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団(2009 – 2015)、フランクフルト放送交響楽団の首席指揮者(2014 – 2021)を歴任、2015年からヒューストン交響楽団の音楽監督を務めている。

写真:Werner Kmetitsch


関連記事

  1. ニューヨーク発 〓 ピューリッツァー賞の音楽賞にオペラ《オマール》

  2. 東京発 〓 紀尾井ホール室内管が首席指揮者のトレヴァー・ピノックとの契約を延長

  3. リューベック発 〓 リューベック歌劇場の音楽総監督にシュテファン・ヴラダー

  4. リガ発 〓 ラトビア国立響の次期音楽監督兼芸術監督にフィンランドの若手タルモ・ペルトコスキ

  5. ハンブルク発 〓 ドホナーニにハンブルク市から「ブラームス・メダル」

  6. フィラデルフィア発 〓 指揮者のネゼ=セガンがバイデン大統領、ハリス副大統領に公開書簡

  7. 輪島発 〓 五嶋みどりと藤田真央が11月に能登の被災地で無料コンサート

  8. 訃報 〓 レオン・フライシャー(92)米国のピアニスト

  9. インスブルック発 〓 チロル交響楽団の首席指揮者に英国の若手指揮者ケレム・ハサン

  10. ローマ発 〓 ゲルギエフが新型コロナに感染、共演のダニール・トリフォノフも

  11. エルル発 〓 ヨナス・カウフマンが芸術監督を務めるエルル・チロル音楽祭の首席指揮者にアッシャー・フィッシュ

  12. ローザンヌ発 〓 ヴァイオリニストのルノー・カプソンがローザンヌ室内管の次期芸術監督に

  13. 東京発 〓 東京交響楽団が2023年度のライブ・ストリーミングのラインナップを発表

  14. ミュンヘン発 〓 第73回「ミュンヘン国際音楽コンクール」が4部門の優勝者を発表

  15. ロンドン発 〓 ロンドン・フィルの首席ホルンに20歳のアンネマリー・フェデーレ

    • Tox

    長年乗り越えられない相違って何かな?
    ウィーンは差別的な面もある街から事情は複雑だろうな。
    ORF1のradioで聴いたこのコンビの演奏はなかなか良かったのでエストラーダの辞任は残念ですね。

  1. この記事へのトラックバックはありません。