訃報 〓 グウェンドリン・キルブリュー, アメリカのメゾ・ソプラノ歌手

2022/01/17

米国出身のメゾ・ソプラノ歌手グウェンドリン・キルブリュー(Gwendolyn Killebrew)が昨年12月24日、自宅のあるドイツのデュッセルドルフで亡くなった。80歳だった。ザルツブルク音楽祭やバイロイト音楽祭など、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場など国際的な舞台で活躍した。

1941年、フィラデルフィアの生まれ。フィラデルフィアのテンプル大学、ニューヨークのジュリアード音楽院、アスペン音楽祭で学び、26歳だった1967年にワーグナー《ワルキューレ》のヴァルトラウテ役でメトロポリタン歌劇場にデビューした。

この時の公演は、ヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮に加えて演出を手掛け、ビルギット・ニルソン、トーマス・スチュワート、ジョン・ヴィッカーズ、グンドゥラ・ヤノヴィッツ、カール・リッダーブッシュ、クリスタ・ルートヴィヒらが出演した豪華な公演で、1968年にラジオ放送も行われている。

1968年にはカルメンを歌ってミュンヘンのバイエルン州立歌劇場にデビュー。1971年にワシントンのケネディ・センターの新しいオペラハウスがオープンした時には、ヒナステラ作曲のオペラ《ベアトリーチェ・チェンチ》の世界初演に参加した。

1972年にザルツブルク復活祭音楽祭、1973年にはザルツブルク音楽祭に出演。ザルツブルク音楽祭では、カラヤン指揮のケルン放送交響楽団らによって世界初演されたオルフ作曲のオペラ《時の終わりの劇》への参加だった。1978年にはバイロイト音楽祭にもデビュー。パトリス・シェローが演出を手掛けた《ニーベルングの指環》にも出演した。

1976年から2006年まではドイツのデュッセルドルフを本拠地とするライン・ドイツ・オペラの専属歌手となり、1988年には「宮廷歌手」の称号が贈られている。2009年にクリストフ・ロイ演出で上演されたオッフェンバック《美しきエレーヌ》バッキス役を歌ってオペラの舞台から引退、後進の指導に当たっていた。

写真:www.gwendolynkillebrew.com / Beth Bergmann


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