ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が2025年から新制作の「リング・チクルス」を上演

2021/11/13

ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera)のピーター・ゲルブ総裁がワーグナー《ニーベルングの指環》全4部作を新制作することを明らかにした。米国の日刊紙「ニューヨーク・タイムズ」の取材に答えたもの。

それによると、《ラインの黄金》、《ジークフリート》、《ワルキューレ》、《神々の黄昏》の連作4部作を新制作する「チクルス」は2025年から上演をスタート、2026/2027シーズンの終わりまでに4作品を上演する。

演出を手掛けるのは英国の演出家リチャード・ジョーンズ。ジョーンズは現在、イングリッシュ・ナショナル・オペラで2025年に終了する新制作の「チクルス」を手掛けており、新制作第1弾となる《ワルキューレ》が11月19日に初日を迎える。

ゲルブによれば、当初はベルリン・ドイツ・オペラが現在展開中のシュテファン・ヘアハイムの新演出による「チクルス」の上演を模索したが、契約の関係で実現できなかったという。ベルリン・ドイツ・オペラ側は今年6月の記者会見でそれを明らかにしている。

メトロポリタン歌劇場の現行の「チクルス」は、「シルク・ドゥ・ソレイユ」の演出などで知られるロベール・ルパージュが演出を手掛けたもの。2010年にまず《ラインの黄金》が登場、2012年までに4部作が出揃い、2019年まで上演が行われてきた。

写真:Metropolitan Opera / Ken Howard


関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場が4月第2週のストリーミング・ラインナップを発表

  2. アムステルダム発 〓 フランソワ=グザヴィエ・ロト、コンセルトヘボウのシェーンベルク生誕150年記念コンサートから外される

  3. モスクワ発 〓 ミハイル・プレトニョフの後任にアレクサンドル・ルディン、ロシア・ナショナル管の音楽監督

  4. フィラデルフィア発 〓 フィラデルフィア管弦楽団が2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表、トゥガン・ソヒエフも客演

  5. 香港発 〓 香港フィルが日本、韓国ツアーを中止

  6. ウィーン発 〓 フォルクスオーパーが2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  7. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場の次期芸術総監督にベルリン州立オペラのマティアス・シュルツ

  8. 上海発 〓 アイザック・スターン国際ヴァイオリン・コンクールは来年に延期

  9. パリ発 〓 マイケル・バレンボイムがミケランジェロ弦楽四重奏団のメンバーに、今井信子の後任

  10. 訃報 〓 フレデリック・L・ヘムケ(83)米国のサクソフォン奏者

  11. ペルチャッハ発 〓 ブラームス国際コンクールの室内楽部門で、チェロの三井静とピアノの大淵真悠子が組んだ「Duo Minerva」が第2位

  12. シンシナティ発 〓 シンシナティ・オペラがサマーフェスティバルのスケジュールを発表

  13. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立歌劇場がシーズン閉幕を宣言、夏のミュンヘン・オペラ・フェスティバルも中止

  14. 大津発 〓 沼尻竜典が2023年で「びわ湖ホール」芸術監督を退任、バトンは阪哲朗に

  15. パレルモ発 〓 マッシモ劇場が新制作の《エルナーニ》をライブ・ストリーミング

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。