モスクワ発 〓 チャイコフスキー国際コンクールに異変!?

2019/02/28

チャイコフスキー国際コンクール(International Tchaikovsky Competition)の各部門の審査委員長が発表され、スイス・ヴェルビエ音楽祭の創設者で総監督を務めているマルタン・エングストローム(Martin Engstroem)がヴァイオリン部門の審査委員長に就任することが明らかになった。プーチン大統領、組織委員会の委員長を務める指揮者のワレリー・ゲルギエフに近いことから抜擢されたとみられるが、演奏家でない人物が委員長に就任するのは異例。また、2012年5月から副首相を務めているオリガ・ゴロジェツ女史(56)がゲルギエフと並んで組織委員会の委員長に就任することになった。各部門の委員長は以下の通り。

 ピアノ部門:デニス・マツーエフ(ピアニストで1998年の第11回のコンクールの第1位)
 ヴァイオリン部門:マルタン・エングストローム(ヴェルビエ音楽祭の創設者・総監督)
 チェロ部門:クライヴ・ギリンソン(チェリストでカーネギーホール芸術監督)
 声楽部門:サラ・ビリンガスト(元メトロポリタン歌劇場副総支配人)
 木管部門=新設:デニス・ブリアコフ(ロサンゼルス・フィル首席フルート)
 金管部門=新設:イアン・バウスフィールド(元ウィーン・フィル首席トロンボーン)

チャイコフスキー国際コンクールは1958年の創設。モスクワで開催され、エリザベート王妃国際音楽コンクール、ショパン国際ピアノコンクールと並ぶ、世界三大コンクールの一角を占め、世界的に最も権威のあるコンクールの一つ。基本的に4年に一度行われており、2019年の第16回は6月17日から29日に行われる予定。

写真:International Tchaikovsky Competition


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