フランスを代表するフルート奏者のミシェル・デボスト(Michel Debost)が5月2日、パリ近郊のルヴァロワ=ペレで亡くなった。92歳だった。パリ管弦楽団の首席奏者を20年以上にわたって務める一方、パリ高等音楽院で後進の指導に当たり、門下からベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者となったエマニュエル・パユらを輩出した。
パリ生まれで10歳の時からフルートを始め、高等音楽院でガストン・クリュネルに師事した。首席で卒業後した1954年から2年2か月、アルジェリア戦争のために兵役に就いてから演奏活動に復帰。1961年にパリ音楽院管弦楽団に第2奏者として入団し、翌年から首席奏者となった。
同時に多くのコンクールに入賞しており、ミュンヘン国際音楽コンクールでは1960年に第2位、1964年に1位なしの第2位。1961年のジュネーヴ国際音楽コンクール、1962年のローマ国際コンクールで第1位を獲得している。
1967年にパリ音楽院管弦楽団が解散してパリ管弦楽団に再編された後も首席奏者を務め、村松フルート製作所製のモデルを愛用し、ヘルベルト・フォン・カラヤン、ゲオルグ・ショルティ、ダニエル・バレンボイムといった巨匠たちとの共演を重ねた。
同時に教育活動にも力を注ぎ、1981年からジャン=ピエール・ランパルの後任として母校の教授を務め、パユら多くの演奏家を育てた。また、奏法に関する著書も執筆。神戸国際フルート・コンクールといった国際コンクールの審査員も多く務めた。
パリ管は55歳だった1989年に退団、その後、夫人でフルーティストのキャスリーン・チャスタインと渡米。2011年までオハイオにあるオバーリン音楽大学の教授、フルート学部長を務めていた。
写真:Stefano Flute Channel
訃報 〓 ミシェル・デボスト(92)フランスのフルート奏者
2026/05/05


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