ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera)が2027/2028シーズンから上演を始める新しいワーグナー《ニーベルングの指環》4部作のヴォータン役にバス・バリトン歌手のライアン・スピード・グリーン(Ryan Speedo Green)を起用することを決めた。ピーター・ゲルブ(Peter Gelb)総支配人がAP通信に対して明らかにした。
新制作の《ニーベルングの指環》はユヴァル・シャロンが演出を手掛け、指揮はヤニック・ネゼ=セガン、ブリュンヒルデ役にリゼ・ダヴィドセンが起用されている。2027年から1作ずつ上演し、最終年の2030年に4部作の通し上演が予定されている。
グリーンはバージニア州サフォーク生まれの39歳。12歳の時に母親と兄弟への暴行で少年院送りになるが、彼の才能を信じる声楽教師と出会ったことでオペラの世界に飛び込み、193cmの堂々とした体格と深々とした声で活躍の場を急速に広げている
メトロポリタン歌劇場には2012年にプッチーニ《トゥーランドット》のマンダリン役でデビュー。その後、150回以上出演してさまざまな役を演じている。この夏はサンタフェ・オペラの新制作の《ワルキューレ》にヴォータン役で出演しており、朗報に「自分のキャリアがこのように飛躍するなんて、まったく想像もしていなかった」とコメントしている。
写真:Santa Fe Opera / Curtis Brown
ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が新制作の《ニーベルングの指環》のヴォータン役にライアン・スピード・グリーンを抜擢
2025/08/08
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