フランスの夏の音楽祭の代表格、エクス=アン=プロヴァンス音楽祭(Festival International d’Art Lyrique d’Aix-en-Provence)が2024年夏のスケジュールを発表した。音楽祭は昨年、創設75周年を迎えたところで、2024年は7月3日から23日の日程で行われる。
オペラの上演などの舞台作品は5作品で、コンサート形式でオペラが2作品上演される。加えて、音楽劇が2作品上演される。開幕を飾るのは、ドミトリー・チェルニャコフ演出によるグルック《オーリードのイフィジェニー》と《トーリードのイフィジェニー》の連続上演。指揮はエマニュエル・アイム。
コンサート形式で上演されるのは、モーツァルト《皇帝ティートの慈悲》とヴェルディ《シチリア島の夕べの祈り》。前者はペネ・パティ、マリアンヌ・クレバッサ、カリーヌ・デエ、レア・デサンドレらが起用され、オーケストラはラファエル・ピション指揮のピグマリオン。後者はマリーナ・レベカ、ジョン・オズボーン、イーゴリ・ゴロヴァテンコ、ロベルト・タリアヴィーニらの出演。こちらはダニエレ・ルスティオーニ指揮のリヨン国立オペラ管弦楽団。
音楽劇の方はバリー・コスキーが『歌と断片』という劇の演出を手掛ける。ピーター・マックスウェル・デイヴィスの《狂った王のための8つの歌》とクルターグ・ジェルジュの《カフカ断章》の音楽で構成され、演奏はピエール・ブリューズ指揮のアンサンブル・アンテルコンタンポラン。ここにバリトンのヨハネス・マルティン・クレンツレ、ソプラノのアンナ・プロハスカ、ヴァイオリンのパトリツィア・コパチンスカヤが加わる。
7月4日ー
グルック《オーリードのイフィジェニー》
グルック《トーリードのイフィジェニー》
[演出]ドミトリー・チャルニャコフ
[指揮]エマニュエル・アイム(コンセール・ダストレ)
[出演]コリーヌ・ウィンターズ / ラッセル・ブラウン / ヴェロニク・ジャンス / アラスデア・ケント / ソウラ・パラシディス / ニコール・シュヴァリエ
7月5日ー
ラモー《サムソン》
[演出]クラウス・グート
[指揮]ラファエル・ピション(ピグマリオン)
[出演]ジャレット・オット / ジャクリン・スタッカー / レア・デサンドレ / ナウエル・ディ・ピエロ / ローレンス・キルスビー
7月6日ー
プッチーニ《蝶々夫人》
[演出]アンドレア・ブレス
[指揮]ダニエレ・ルスティオーニ(リヨン国立オペラ管弦楽団)
[出演] エルモネラ・ヤオ / アダム・スミス / 藤村実穂子 / リオネル・ローテ / カルロ・ボージ
7月7日ー
ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》
[演出]ケイティ・ミッチェル
[指揮]スザンナ・マルッキ(リヨン国立オペラ管弦楽団)
[出演]ローラン・ナウリ / ジュリア・ブロック / ヒュー・モンタギュー・レンダル / ヴァンサン・ル・テキシエ
7月18日ー
モンテヴェルディ《ウリッセの帰還》
[演出]ピエール・アウディ
[指揮]レオナルド・ ガルシア・アラルコン(カペラ・メディテラネア)
[出演]ジョン・ブランシー / ディーパ・ジョニー / アンソニー・レオン / マリアナ・フローレス / マルセル・ビークマン / アレックス・ローゼン / ポール=アントワーヌ・ベノス=ジアン / ペトル・ネコラネク / マーク・ミルホファー / ジュゼッピーナ・ブリデッリ / ジョン・ウィリアムズ
写真:Festival International d’Art Lyrique d’Aix-en-Provence
音楽祭プロフィールはこちら ▷
音楽祭から生まれた銘盤 ▷
この記事へのコメントはありません。