ザルツブルク発 〓 復活祭音楽祭が早くも2024年の音楽祭の詳細を発表

2023/03/17

ザルツブルク復活祭音楽祭(Salzburger Osterfestspiele)が早くも、2024年の音楽祭の詳細を発表した。開幕を飾るのはポンキエッリのオペラ《ラ・ジョコンダ》で、ソプラノのアンナ・ネトレプコがタイトル・ロールを歌い、ヨナス・カウフマンが共演し、ともに音楽祭デビューする。

発表によると、2024年の音楽祭は3月23日から4月2日の開催で、レジデント・オーケストラはアントニオ・パッパーノ率いるローマのサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団が務める。《ラ・ジョコンダ》のピットに入る一方、パッパーノの指揮でヴェルディのレクイエム、首席客演指揮者ヤクブ・フルシャの指揮でベルリオーズとマルティヌーの作品を取り上げる。

音楽祭は1967年、20世紀のスター指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と創設。しかし、オーケストラが2013年から復活祭時期にドイツのバーデン=バーデン音楽祭に出演すると方針を大転換したことから、クリスティアン・ティーレマン率いるドレスデン・シュターツカペレ(ザクセン州立歌劇場管弦楽団)をレジデント・オーケストラに招いて音楽祭を開催してきた。

しかし、音楽祭はバイエルン州立オペラの総裁だったニコラウス・バッハラーを迎えて方針を大転換。2023年からは毎年違ったオーケストラを招くことになり、2023年はアンドリス・ネルソンス率いるライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が招かれることに。また、2026年からはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団がレジデント・オーケストラに復帰という、大どんでん返しも起きている。

2024年の《ラ・ジョコンダ》は、オリバー・ミアーズが新演出を手掛け、ネトレプコとカウフマン以下、アグニエツカ・レーリス、イヴ=モー・ユボー、タレク・ナズミ、ルカ・サルシが共演。また、レクイエムはカウフマン以下、ソーニャ・ヨンチェヴァ、ユディット・クタージ、ミケーレ・ペルトゥージが出演する。

写真:Maggio Musicale Fiorentino / Marco Borelli


  もっと詳しく ▷

  音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. リヒャルト・シュトラウス音楽祭 〓 アレクサンダー・リープライヒが芸術監督を辞任

  2. ブレゲンツ発 〓 オーストリアのブレゲンツ音楽祭が「開催めざす」

  3. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン・オペラ・フェスティバル、2020年の新作披露は《ファルスタッフ》と《カストールとポリュックス》

  4. ウィーン発 〓 グルベローヴァの遺品がオンライン・オークションに

  5. ボローニャ発 〓 作曲家の故郷にレスピーギ音楽祭誕生

  6. パルマ発 〓 ヴェルディ・フェスティバルが2025年の公演ラインナップを発表

  7. ロンドン発 〓 グラインドボーン音楽祭がストリーミング配信の8月のラインナップを発表

  8. バート・イシュル発 〓 レハール音楽祭は作曲者の生誕150年祝えず

  9. サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバル 〓 オペラ上演の断念を発表

  10. マチェラータ発 〓 マチェラータ・オペラ・フェスティバルが2025年の公演ラインナップを発表

  11. ナント発 〓 「ラ・フォル・ジュルネ」の閉幕コンサートで指揮者倒れ、緊急搬送される

  12. ウィーン発 〓 ソプラノ歌手のリンダ・ワトソンに「宮廷歌手」の称号

  13. 訃報 〓 エフゲニー・ネステレンコ(83)ロシアのバス歌手

  14. バイロイト発 〓 バイロイト音楽祭がキャスト交代を発表。ジョン・ルンドグレンを《ワルキューレ》のヴォータン、《ジークフリート》のさすらい人に起用、来年から上演始まる新制作の《ニーベルングの指環》で

  15. ヴェローナ発 〓 ヴェローナ音楽祭が2024年の公演ラインナップを発表、ムーティが開幕コンサートを指揮

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。