訃報 〓 ドミトリー・バシキーロフ(89)ロシアのピアニスト

2021/03/08
【最終更新日】2023/02/06

旧ソビエト連邦を代表するピアニスト、ドミトリー・バシキーロフ(Dmitri Bashkirov)が3月7日に亡くなった。89歳だった。演奏活動のかたわら、母校のモスクワ音楽院の教授を長く務め、世界的なピアノ・コンクールの審査員を歴任した。娘でピアニストのエレーナ・バシュキロワはギドン・クレーメルの元妻で現在はダニエル・バレンボイム夫人。

ソビエト連邦グルジア共和国(現在のジョージア)の首都トビリシ生まれ。トビリシ音楽院でアナスタシア・ヴィルサラーゼに師事した後、モスクワ音楽院で学び、1955年のロン=ティボー国際コンクールで一位なしの二位を分け合い、国際的な活躍をスタートさせた。

その滑らかで透き通るような音色、きらめくようなタッチで多くの音楽ファンを魅了。1968年にロシア功労芸術家の称号、1990年にロシア人民芸術家の称号を贈られている。また、名伯楽として知られ、アルカディ・ヴォロドスやダン・タイ・ソンら、世界的なピアニストを数多く育上げた。晩年にはマドリッドのソフィア王妃高等音楽院の教授も務めた。

写真:Kirill Bashkirov Photography





関連記事

  1. ラハティ発 〓 市が指揮者のダリア・スタセヴスカとの契約を延長

  2. ロンドン発 〓 アウシュリネ・ストゥンディーテが代役で《エレクトラ》に出演、前倒しでロイヤル・オペラにデビュー

  3. ボルドー発 〓 ボルドー・アキテーヌ国立管の音楽監督にジョセフ・スヴェンセン

  4. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立歌劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  5. ベルリン発 〓 ダニエル・スタブラヴァの退団を発表、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

  6. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が“Nightly Met Opera Streams”の第8週のラインナップを発表

  7. ウィーン発 〓 オーストリア郵便が作曲家シェーンベルクの生誕150年を記念した特別切手を発行

  8. ウィーン発 〓 カミラ・ニールンドに国立歌劇場の「ロッテ・レーマン メモリアル・リング」

  9. ウィーン発 〓 今年の「オーパンバル」はド・ビリーが指揮、サエンス、ガランチャ、ベチャワが出演

  10. ウィーン発 〓 バルトリが国立歌劇場にデビュー!

  11. ローマ発 〓 ダニエル・ハーディングがサンタ・チェチーリア国立アカデミー管の音楽監督に、パッパーノの後任

  12. リューベック発 〓 リューベック歌劇場の音楽総監督にシュテファン・ヴラダー

  13. ウィーン発 〓 フルートのカレッドゥ、ウィーン・フィルの依頼を快諾

  14. コペンハーゲン発 〓 クリストフ・エッシェンバッハがコペンハーゲン・フィルの名誉客演指揮者に

  15. ザンクト・ペルテン発 〓 トーンキュンストラー管の次期首席指揮者にファビアン・ガベル、佐渡裕の後任

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。