訃報 〓 オレグ・マイセンベルク(80)ウクライナ出身のピアニスト

2026/04/19

ウクライナ出身のピアニストとして国際的に活躍、また名伯楽として多くの後進を育てたことで知られたオレグ・マイセンベルク(Oleg Maisenberg)が4月16日にウィーンで亡くなった。80歳だった。

旧ソ連ウクライナ共和国オデッサ(現在のオデーサ)生まれ。ユダヤ系の家系で、5歳から母親にピアノの手ほどきを受ける。モスクワのグネーシン音楽学校で学び、1967年に「ウィーン国際シューベルト・コンクール」で2位を獲得して、ソ連国内でさまざまなオーケストラと共演を重ねた。

1981年、ウィーンに亡命。ウィーンではコンツェルトハウスを拠点に合計121回の公演を行っており、1994/1995シーズンには12回のリサイタル・シリーズを敢行。終了後、ウィーン・コンツェルトハウス協会より名誉会員に選ばれている。

レパートリーはシューベルトやシューマン、リストといったドイツ・ロマン派音楽、スクリャービンやラフマニノフといったロシア音楽、ストラヴィンスキーや新ウィーン楽派まで幅広く、著名なオーケストラとの共演、ザルツブルク音楽祭やロッケンハウス音楽祭、ルツェルン音楽祭やエジンバラ音楽祭など国際的な音楽祭への出演を重ねた。

また、室内楽や歌曲の伴奏でも活躍。ソ連時代からの盟友であるギドン・クレーメルを筆頭に、ヘルマン・プライ、ロベルト・ホル、ハインツ・ホリガー、ザビーネ・マイヤー、アンドラーシュ・シフ、ルノー・カプソン、ゴーティエ・カプソンらと共演している。

一方、1985年からシュトゥットガルト音楽大学、1998年からはウィーン国立音楽舞台芸術大学のピアノ科教授を務め、ティル・フェルナー、カティア・ブニアティシヴィリらを育て名伯楽として知られた。また、「ゲザ・アンダ国際コンクール」や「クララ・ハスキル国際コンクール」など世界的なコンクールの審査員を歴任。2005年にはオーストリア科学芸術名誉十字章一等を受章している。

写真;Imago / Werner Neumeister





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