ニューヨーク発 〓 カーネギー・ホールが2026/2027シーズンの公演ラインナップを発表、ホール初となるワーグナー《ニーベルングの指環》の上演に挑戦

2026/02/08

ニューヨークのカーネギー・ホール(Carnegie Hall)が新シーズンの公演ラインナップを発表した。コンサート形式によるオペラ上演に力を入れているのが特徴で、ホール初となるワーグナー《ニーベルングの指環》の上演に挑戦。また、グスターボ・ドゥダメルが音楽監督に就任するニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団と5年間の契約を結び、年に1作品を上演するシリーズをスタートさせる。

新シーズンの開幕を10月8日に飾るのは、キリル・ペトレンコ率いるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるオープニング・ナイト・ガラ・コンサート。ヨナス・カウフマンが共演し、イタリア・オペラの抜粋にレスピーギの《ローマの噴水》、《ローマの松》というプログラムが組まれている。

合計4回行われるコンサートでは、エルガーの《エニグマ変奏曲》、チャイコフスキーの交響曲第4番、ダニール・トリフォノフをソリストに迎えるブラームスのピアノ協奏曲第1番、リヒャルト・シュトラウスの交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》などを取り上げる。

注目される《ニーベルングの指環》は2027年3月、4部作を6日間にわたって上演する。ジャナンドレア・ノセダが音楽総監督を務めているチューリッヒ歌劇場管弦楽団を率いて来演、歌手陣は、ヴォータンにミヒャエル・ヴォッレ、ジークフリートにクラウス・フローリアン・フォークト、ブリュンヒルデにカミラ・ニールンドが起用される。

一方、ドゥダメルとニューヨーク・フィルによるオペラは2026年11月の開催。第1弾はプッチーニ《トスカ》で、2回公演が行われる。主役のトスカはマリーナ・レベカで、カヴァラドッシをヨナス・カウフマン、スカルピアをリュドヴィク・テジエが演じる。ちなみにドゥダメルのホール・デビューの公演になるという。

もう一つ、注目を集めているのが、ヤニック・ネゼ=セガンによるマーラーの交響曲全9曲連続演奏会。音楽監督を務めるメトロポリタン歌劇場管弦楽団やフィラデルフィア管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団という3つのオーケストラを振り分ける企画で、10月13日のフィラデルフィア管との第5番でシリーズをスタートさせる。ホールだけでなく、メトロポリタン歌劇場でもコンサートを開催するという。

新シーズンに企画されている公演は170を超え、来演するオーケストラはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団以外に、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ボストン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団など。また、ラハフ・シャニ率いるミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団がホール・デビューする。

シーズンを通してスポット・ライトを当てるのが、ヴァイオリンのマキシム・ベンゲロフ。ベートーヴェンをテーマにコンサートが7回予定され、アントニオ・パッパーノ指揮のロンドン交響楽団との共演ではヴァイオリン協奏曲、マルタ・アルゲリッチとは3夜に分けてヴァイオリン・ソナタの全曲演奏に取り組む。エフゲニー・キーシンとゴーティエ・カプソンとの室内楽コンサート、チェロのムスティスラフ・ロストロポーヴィチ生誕100周年を記念するガラ・コンサートにも出演する。

ピアノでは、2022年の第16回「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」で、史上最年少の18歳で優勝したユンチャン・イムがモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲と幻想曲を4回のコンサートで演奏する他、イゴール・レヴィット、内田光子、ユジャ・ワン、ヴィキングル・オラフソンらの出演が続く。現代物では、フィリップ・グラスとスティーヴ・ライヒの生誕90周年記念コンサートも。

写真:Carnegie Hall


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