[開催都市]
Salzburg … Austria
ザルツブルク … オーストリア
[開催時期]
2025:7.18 … 8.31
音楽祭のサイトへ ▷
この音楽祭が規模のみならず(2023年の来場者は241,000人)、クオリティまで最高と言われる最大の理由は、オーケストラ界の最高峰ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団がレジデント・オーケストラを務めているからに他ならない。それを巨匠と旬の指揮者たちが振り分けるのだから。
リヒャルト・シュトラウス、フーゴ・フォン・ホーフマンスタールたちによって、モーツァルトの生地に音楽祭が創設されたのは1920年のこと。戦後は1956年にスター指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンが芸術監督に就任、大物アーティストが集結するようになり、世界のセレブが押しかける世界一ゴージャスな音楽祭となった。
巨匠が1989年に急逝して先行きが危ぶまれるも、1992年に総監督に就任したジェラール・モルティエが、周囲と衝突を繰り返しながらも時代の先端をいく演出を取り込んだオペラ上演に活路を見出し、音楽祭を“思考の最前線”に変貌させた。
“中興の祖”モルティエは任期10年で退任。その後はチューリッヒ歌劇場の総裁を務めていたアレキサンダー・ペレイラたちが総監督を務めたが、ここ数年は「刺激が足りない」との声も上がる。しかし、プログラムのラインナップの豪華さ、大物アーティストが顔を揃えることに変わりはなく、それも贅沢な話だろう。
祝祭劇場の中の大劇場と小劇場(現在はモーツァルト劇場と呼ばれている)、元々は馬術学校だったフェルゼンライトシューレ、さらにモーツァルテウム音楽院のホールや市内の教会も使って多彩なプログラムが組まれる。そして、モーツァルトのオペラが必ずラインナップに組み込まれるのが、ここの伝統だ。







