モンテカルロ歌劇場の《ルイザ・ミラー》の公演で約2ヵ月ぶりにオペラの舞台に復帰したソプラノ歌手のアンナ・ネトレプコ(Anna Netrebko)が25日、自身のFacebookへの投稿で、ロシアで出演する予定はないとする声明を出した。これまでの報道では、古巣のマリインスキー劇場が5月から7月にかけて行う「白夜の星音楽祭」に出演するとみられていた。声明では、新しいマネージメントについても明らかにしている。
ロシアのウクライナ侵略が始まって以来、ネトレプコが声明を出すのはこれが4度目。3月30日に出した3回目の声明では、それまでのプーチン政権との関係については曖昧だったが、3回目は一歩踏み込み、ウクライナ侵略によって生じた戦争を非難、また、大統領との関係についても否定した。これにロシア側はノボシビルスクの国立オペラ・バレエ劇場が彼女の出演を取り止め、下院議長が「祖国の敵」とネトレプコを非難していた。
今回の《ルイザ・ミラー》は4月24日に初日を向けたプロダクションで、マリア・アグレスタの代役としての起用。カーテンコールでは、ステージ上にウクライナの国旗が写し出され、ネトレプコも他の出演者たちとその下に並んで拍手を浴びた。ロシア側のさらなる反発も予想されるが、まだ動きはない。この後、スカラ座は5月にリサイタルを予定、夏のヴェローナ音楽祭への出演も発表されている。
写真:Forum Opera
モンテカルロ発 〓 ネトレプコが約2ヵ月ぶりにオペラの舞台に、4回目の声明でロシアでの出演を否定
2022/04/27
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