訃報 〓 アンジェロ・ロ・フォレーゼ, イタリアのテノール歌手

2020/05/18
【最終更新日】2020/05/19

イタリアのテノール歌手アンジェロ・ロ・フォレーゼ(Angelo Lo Forese)が5月14日、老衰のためミラノで亡くなった。100歳だった。90歳を過ぎて高音の「ハイC」を披露して“奇跡のテノール”として話題を集めたことで知られる。

ミラノの生まれで、ミラノ音楽院でバス歌手として学び始めたが、第二次世界大戦の激化でスイスに移住。戦後、イタリアに戻って改めて声楽を学び、1948年に《道化師》のシルヴィオ役でバリトン歌手としてデビューした。

その後、アウレリアーノ・ペルティレ、エミーリオ・ギラルディーニに師事してテノールに転身。まず《イル・トロヴァトーレ》のマンリーコ役で大成功を収めた。以後、リリコ・スピントのテノールとして、ミラノ・スカラ座を中心に欧米、南米の主要な歌劇場に出演を重ねた。

先輩のマリオ・デル・モナコや同世代のジュゼッペ・ディ・ステーファノ、フランコ・コレッリと並んでイタリア・オペラの黄金期を支え、ヴェルディ、プッチーニ、ヴェリズモ・オペラまで幅広いレパートリーを誇った。「愛の妙薬」から「オテッロ」までテノールのすべての役を歌った唯一のテノール歌手としても知られる。

1961年には、「第3次イタリア歌劇団公演」で来日。《カヴァレリア・ルスティカーナ》でトゥリッドゥを歌い、ジュリエッタ・シミオナートと共演している。

再び脚光を浴びたのは、この10年ほど。弟子を前に見事な高音を出すレッスンの投稿動画が話題を集め、2009年、2012年に来日して元気なところを披露している。

2017年からミラノで彼の名を冠した声楽コンクールも行われていた。

写真:Loforese Competition











関連記事

  1. トリノ発 〓 テアトロ・レッジョのトップ3が相次いで辞任

  2. ミュンヘン発 〓 世界最大のビールの祭典「オクトーバーフェスト」も中止

  3. パリ発 〓 アラーニャが途中降板、パリ国立オペラの《ドン・カルロ》の公演で

  4. マチェラータ発 〓 スフェリステリオ音楽祭が開催決定

  5. 訃報 〓 ラインベルト・デ・レーウ, オランダの指揮者・ピアニスト・作曲家

  6. 東京発 〓 第31回「高松宮殿下記念世界文化賞」音楽部門はアンネ=ゾフィー・ムター

  7. 東京発 〓 東京都交響楽団が歴代指揮者との名演奏をYouTubeで配信

  8. リオデジャネイロ発 〓 ネルソン・フレイレが腕を骨折、年内の公演をキャンセル

  9. パリ発 〓 パリ国立オペラが2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  10. 東京発 〓 細川俊夫の《オーケストラのための『渦』》が第68回「尾高賞」に

  11. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が“Nightly Met Opera Streams”の第9週のラインナップ発表

  12. ロンドン発 〓 BBCコンサート・オーケストラの首席客演指揮者にアンナ=マリア・ヘルシング

  13. ニューヨーク発 〓 映画『The Song of Names』、北米での公開始まる

  14. ニューヨーク発 〓 ニューヨーク・フィルがネット上で「マーラー・デジタル・フェスティバル」

  15. シンガポール発 〓 シンガポール響がインターネットで支援の訴え

    • 鈴木沙羅

    記事ご苦労様です。ありがとうございます。
    老衰でなくなりました。
    >その後、アウレリアーノ・ペルティレ、エミリオ・ジラルディーニに師事
    の箇所ですが、エミーリオ・ギラルディーニ と彼は発音していました。
    ジ を ギ に替えて頂ければより正確になります。

    >2012年には来日して元気なところを披露している。
    2009年にも招聘しておりますので、 2009年、2012年として頂ければ完璧です。
    鈴木沙羅

  1. この記事へのトラックバックはありません。