ストックホルム発 〓 アンナ・ネトレプコに「ポーラー音楽賞」

2020/02/12

2020年の「ポーラー音楽賞=Polar Music Prize」にロシアのソプラノ歌手アンナ・ネトレプコ(Anna Netrebko)が選ばれた。現地時間の2月11日、ストックホルム市庁舎で授賞委員会から発表された。ネトレプコは1971年、ロシア南部クラスノダール生まれの48歳。サンクト・ペテルブルク音楽院で声楽を学び、1993年に声楽界の登竜門グリンカ声楽コンクールで第1位を獲得、1994年にサンクト・ペテルブルクのマリインスキー劇場で《フィガロの結婚》のスザンナ役を歌ってデビューした。

その後、歌唱力、演技力、美貌でオペラ界を席巻。人気ナンバーワンのソプラノとして活躍を続けている。昨年は《アイーダ》や《アドリアーナ・ルクヴルール》のタイトル・ロール、《マクベス》のマクベス夫人の歌唱で話題を集め、年末のミラノ・スカラ座の開幕公演《トスカ》でもタイトル・ロール役に起用された。また、年明けの1月にはバイエルン州立歌劇場で《トゥーランドット》のタイトル・ロール役に初めて挑戦、高い評価を集めたばかり。

音楽賞は1989年、スウェーデンの人気グループ「ABBA」のマネージャー、作詞家を務め、音楽出版社を経営するスティグ・アンダーソン(Stig Anderson)が設立。1992年に最初の受賞者が選ばれ、クラシック界とポップス界からそれぞれ1名ずつ選ばれることが多い。昨年はクラシック音楽界からアンネ=ゾフィー・ムター(Anne-Sophie Mutter)が選ばれている。授賞式は6月9日にストックホルムで行われ、受賞者には100万スウェーデン・クローナ(約1200万円)の賞金が授与される。

写真:Kirk Edwards

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