ロンドン発 〓 英国のクラシック音楽雑誌「グラモフォン」が年度賞を発表

2025/10/16

英国のクラシック音楽雑誌「グラモフォン」が年度賞「グラモフォン・アワード=Gramophone Classical Music Awards 2025」を発表した。「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」は70歳のサイモン・ラトルで、「ロンドン交響楽団、バイエルン放送交響楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団における近年の傑出した活動」が評価された。

賞は1977年の創設で、前年1年の録音が対象。クラシック音楽界で最も権威のある賞の一つ。「グラモフォン」誌の批評家などを中心に、放送局や音楽業界のさまざまなメンバーによって選出されている。「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」は2018年から、7月から9月にかけて行われる一般投票によって決定されており、2025年はノルウエーのベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団。主な受賞作は以下の通り。

……… 年間賞

[Label of the Year]
  パラツェット・ブリュ・ザーネ

[Lifetime Achievement]
 トーマス・アレン(バリトン)

[Young Artist of the Year]
 マリア・ドゥエニャス(ヴァイオリン)

[Artist of the Year]
 サイモン・ラトル(指揮)

[Orchestra of the Year]
 ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団


……… 録音賞

[Chamber]
 ● ブラームス:ピアノ四重奏曲第2番、第3番
  =マリア・ノヴァク(ヴァイオリン)
   カタジナ・ブドニク=ガウォンズカ(ヴィオラ)
   岡本侑也(チェロ)
   クリスチャン・ツィメルマン(ピアノ)

[Choral]
 ● バッハ:ミサ曲ロ短調
  =ラファエル・ピション(指揮)
   ピグマリオン

[Concerto]
 ● エルガー:ヴァイオリン協奏曲
  =ヴィルデ・フラング(ヴァイオリン)
   ロビン・ティチアーティ(指揮)
   ベルリン・ドイツ交響楽団

[Contemporary]
 ● ジョージ・ベンジャミン:オペラ《こんな日を思い浮かべて》
  =ジョージ・ベンジャミン(指揮)
   マーラー室内管弦楽団
   マリアンヌ・クレバッサ(メゾ・ソプラノ)
   アンナ・プロハスカ(ソプラノ)
   ジョン・ブランシー(バリトン)
   ベアーテ・モルダル(ソプラノ)
   キャメロン・シャーバジ(カウンターテナー)

[Early Music]
 ● クラシンスキ写本~クラクフからの15世紀の音楽
  =アグニエシュカ・ブジンスカ=ベネット(指揮)
   アンサンブル・ペレグリーナ
   アンサンブル・ドラグマ

[Instrumental]
 ● パガニーニ:24の奇想曲
  =マリア・ドゥエニャス(ヴァイオリン)

[Opera & Recording of the Year]
 ● ワーグナー:さまよえるオランダ人
  =エドワード・ガードナー(指揮)
   ノルウエー国立歌劇場管弦楽団
   ジェラルド・フィンリー(バリトン)
   リゼ・ダヴィドセン(ソプラノ)

[Orchestral]
 ● ワイル作品集
  =ヨアナ・マルヴィッツ(指揮)
   ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団

[Piano]
 ● ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番、他
  =アレクサンドル・カントロフ(ピアノ)

[Song]
 ● ピーター・ピアーズのための歌曲集
  =ロビン・トリッチュラー(テノール)
   マルコム・マルティノー(ピアノ)

[Voice & Ensemble]
 ● コンテンプラシオン
  =ヒュー・モンタギュー・レンドール(バリトン)
   ルーアン・ノルマンディ歌劇場管弦楽団
   ベン・グラスバーグ(指揮)
   エリザベス・ブードロー(ソプラノ)
   トリニティ少年合唱団員


写真:Ceska Filharmonie


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