訃報 〓 ヤン・クレンツ(96)ポーランドの指揮者・作曲家

2020/09/16
【最終更新日】2023/02/06

ポーランドの指揮者で作曲家のヤン・クレンツ(Jan Krenz)が9月15日に亡くなった。96歳だった。

ポーランド中部の町ヴウォツワヴェクの生まれで、ワルシャワ音楽院で学び、1946年にポーランド第3の都市ウッチのオーケストラを指揮してデビューした。

1953年から1967年までポーランド放送交響楽団の首席指揮者を務めた後、1968年から1973年までワルシャワ国立歌劇場の音楽監督を務めた。

その後、西側での活動が増え、さまざまなオーケストラに客演。1979年からはドイツ・ボン市の音楽監督(-1982)を務め、ボン・ベートーヴェン交響楽団の拡充に尽力したことでも知られる。

最近では、2005年から2008年にかけて、カロル・シマノフスキ・クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めていた。

作曲家としては1949年にカジミエルシ・セロツキ、タデウシュ・バイルトと「グループ49」を結成。作品の中には映画音楽もあり、1957年に公開されたアンジェイ・ワイダ監督の初期の代表作「地下水道」の音楽を担当している。

ポーランド放送響を率いて1963年に初来日した後、読売日本交響楽団、札幌交響楽団を指揮している。

写真:PAP / CAF Maciej B. Brzozowski





関連記事

  1. リエージュ発 〓 ベルギーのワロン王立オペラが2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  2. フィレンツェ発 〓 メータ夫妻がフィレンツェ歌劇場に100万ドル分の「テスラ社」の株式を寄付

  3. バニング発 〓 アナログ・レコード人気に打撃、ラッカー盤製造メーカーの工場が全焼

  4. マドリード発 〓 ケント・ナガノがスペイン国立管の首席指揮者兼芸術監督に

  5. ベルリン発 〓 コンツェルトハウスで第3回「オーパス・クラシック」の授賞式

  6. ミュンヘン発 〓 バイエルン放送響が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  7. モスクワ発 〓 プーチン大統領がゲルギエフに対し、ボリショイ、マリインスキーの両方を統括するポストを打診

  8. 東京発 〓 東フィルが2025シーズンの公演ラインナップを発表

  9. 訃報 〓 ジークフリート・クルツ(92)ドイツの指揮者

  10. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーが5月1日までの公演をキャンセル、4月の公演のキャンセルはドイツでは初めて

  11. リガ発 〓 指揮者のカレル・マーク・チチョンがラトビア国籍を取得

  12. ワシントン発 〓 ケネディー・センターが人気ミュージカル「ハミルトン」の上演を断念

  13. ボストン発 〓 ボストン響も2020/2021シーズンのキャンセルを発表

  14. ヴァレンシア発 〓 ソフィア王妃芸術宮殿が《蝶々夫人》をストリーミング配信

  15. ミュンヘン発 〓 ラトルが2025年のエルンスト・フォン・ジーメンス音楽賞を受賞

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。