デュッセルドルフ発 〓 デュッセルドルフ歌劇場が新シーズンの公演の一部を中止、舞台塔の支持構造体の追加工事で

2026/09/06

ライン・ドイツ・オペラ(Deutsche Oper am Rhein)の活動拠点デュッセルドルフ歌劇場(Opernhaus Düsseldorf)が新シーズンの公演の一部を中止すると発表した。夏季休業中に行われた定期点検で、舞台塔の支持構造体に構造上の不備が見つかり、その補強工事が終わらないことが原因。シーズンの開幕を飾る演劇祭が中止される他、10月までの公演がどうなるか判らないという。

不備があるのは舞台の左右にある作業用ギャラリーやプロセニアム・ブリッジを吊り下げるための装置。現在の建物は1875年に市立劇場として建設されたものを第二次世界大戦後に改修したもので、その時から使われている部材だという。新たに複数の支持部材を付け足して構造にかかる荷重を分散させる必要があり、そのための工事が続いていた。

影響を受けるのは、開幕公演として9月13日に予定されていた演劇祭の他、その後のプッチーニ《蝶々夫人》6公園、ヴェルディ《椿姫》の2公演。10月11日に初日を予定しているワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》の上演もどうなるか判らないという。

デュッセルドルフ市は当初、ハインリヒ・ハイネ・アレーにある現在の建物に構造的、技術的、機能的な欠陥が多いため、新しい歌劇場を建設する意向だった。しかし6月初旬、ケラー市長は厳しい予算状況から「未来の歌劇場」に関するプロジェクトを一時停止、この7月には市議会が新築計画を破棄、現在の建物を改修することを決議していた。2017年10月以降だけでも、改修に1,000万ユーロ(約17億円)以上が投じられてきたという。

ライン・ドイツ・オペラは、デュッセルドルフとそこから電車で15分ほどのデュイスブルクの二つの劇場でオペラ上演を行っているオペラ・カンパニー。昨シーズン、デュッセルドルフだけで180以上のオペラおよびバレエ公演を行い、18万人以上の観客を迎え入れている。

写真:Opernhaus Düsseldorf


関連記事

  1. ルツェルン発 〓 イタリアから戻ったオーケストラがオペラから降板、新型コロナウイルスの感染拡大で

  2. 訃報 〓 ネルソン・フレイレ(77)ブラジルのピアニスト

  3. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立オペラがこの夏の「ミュンヘン・オペラ・フェスティバル」の概要を発表

  4. ヴェネチア発 〓 フェニーチェ劇場が音楽監督ベアトリーチェ・ヴェネツィとの今後のすべての協力関係を解消すると表明

  5. パリ発 〓 ポリーニが再延期していたリサイタルを体調不良でキャンセル

  6. ミュンヘン発 〓 ネトレプコ、トゥーランドット姫に挑戦

  7. 訃報 〓 ソフィア・グバイドゥーリナ(93)ロシア出身の作曲家

  8. ニュルンベルク発 〓 州立歌劇場が2026/2027シーズンの公演ラインナップを発表

  9. ワルシャワ発 〓 第18回ショパン国際ピアノ・コンクールの予備予選終了、日本からは14人が本大会へ

  10. 訃報 〓 グウェンドリン・キルブリュー(80)アメリカのメゾ・ソプラノ歌手

  11. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が大リストラ

  12. 静岡発 〓 プロ・オーケストラ「富士山静岡交響楽団」が発足、静岡交響楽団と浜松フィルの合併で

  13. ボーフム発 〓 ルール・トリエンナーレも中止を発表

  14. シュトゥットガルト発 〓 SWR交響楽団の次期首席指揮者兼芸術監督にフランソワ=グザヴィエ・ロト、クルレンツィスは退任へ

  15. リューベック発 〓 クリストフ・エッシェンバッハがシュレスヴィヒ=ホルスタイン音楽祭の名誉会長に

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。