ウィーン発 〓 ウィーン・フィルが2026年元旦の「ニューイヤー・コンサート」のプログラムを発表

2025/10/31

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)が2026年元旦の「ニューイヤー・コンサート」のプログラムを発表した。2026年の指揮者は、初登場となるヤニック・ネゼ=セガン(Yannick Nézet-Séguin)。

2026年の目玉は、米国の黒人女性作曲家フローレンス・プライス(1888-1953)の作品を取り上げること。女性作曲家については2025年、リッカルド・ムーティが初めてオーストリアのコンスタンツェ・ガイガー(1835-1890)の作品を取り上げて先鞭を付けている。

プライスはリトルロック生まれで、14歳でボストンの名門ニューイングランド音楽院に入学が認められたプライスは1932年の作曲コンクールに応募した交響曲第1番が第1位を獲得。それが翌年にシカゴ交響楽団で初演され、「黒人女性初の交響曲作家」となったことで知られる。

「ニューイヤー・コンサート」は毎年元旦、ウィーン・フィルが本拠地の楽友協会大ホールで行っている恒例行事。シュトラウス一家のワルツやポルカを演奏する“音楽の都からの音楽の年賀状”。

<前半>
ヨハン・シュトラウス2世:オペレッタ《インディゴと40人の盗賊》より序曲
カール・ミヒャエル・ツィーラー:ワルツ《ドナウ川の物語》 Op. 446
ヨーゼフ・ランナー:ギャロップ《マラプー》Op. 148-1
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ《暴れる小悪魔》Op. 154
ヨハン・シュトラウス2世:《こうもりのカドリーユ》Op. 363
ヨハン・シュトラウス1世:ギャロップ《パリの謝肉祭》Op. 100
<後半>
フランツ・フォン・スッペ:、オペレッタ《美しきガラテア》より序曲
ジョゼフィーヌ・ヴァインリッヒ:セイレーンの歌 Op. 13
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ《女の面目》 Op. 277
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ《外交官》 Op. 448
フローレンス・プライス:レインボー・ワルツ
ハンス・クリスチャン・ロンビ:コペンハーゲン蒸気鉄道ギャロップ
ヨハン・シュトラウス2世:南国のバラ Op. 388
ヨハン・シュトラウス2世:エジプト行進曲 Op. 335
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ《平和の棕櫚》Op. 207

写真:Wiener Philharmoniker


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. オスロ発 〓 ノルウェー国立オペラ・バレエの次期音楽監督にエドワード・ガードナー

  2. ノイシュトレリッツ発 〓 ノイブランデンブルク・フィルの新しい音楽監督にダニエル・ガイス

  3. ウィーン発 〓 国立歌劇場の字幕サービスに中国語とスペイン語

  4. ザルツブルク発 〓 ロバート・ウィルソン演出の《メサイア》で2020年のモーツァルト週間が開幕

  5. ウィーン発 〓 ウィーン放送響の首席指揮者にマルクス・ポシュナー

  6. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ歌劇場のペレイラ総裁が突然の辞任、横領問われて「気力失った」

  7. ロサンゼルス発 〓 映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の作曲家が降板、後任になんとハンス・ジマー

  8. デトロイト発 〓 デトロイト響の次期音楽監督にヤデル・ビニャミーニ

  9. 訃報 〓 ハンス・ノイエンフェルス(80)ドイツの演出家

  10. プラハ発 〓 セミヨン・ビシュコフがチェコ・フィルの音楽監督を2028年に退任する意向

  11. ニューヨーク発 〓 ウクライナ人演奏家集めた「フリーダム・オーケストラ」が欧米をツアー

  12. マドリッド発 〓 「オペラ・アワード」が2022年の年間賞を発表

  13. ウィーン発 〓 国立歌劇場の「オーパンバル」、ハーディングの代役にコンロン

  14. オスロ発 〓 ノルウェーの「ソニヤ王妃国際声楽コンクール」がロシア、ベラルーシからの参加認めず

  15. ウェリントン発 〓 ニュージーランド響の次期首席指揮者にジェンマ・ニュー

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。