ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera)が2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表した。新制作は開幕を飾るケルビーニ《メデア》以下7作品。音楽監督のヤニック・ネゼ=セガンは、ケヴィン・プッツ《めぐりあう時間たち》の世界初演の他、新制作の《ローエングリン》と《チャンピオン》、再演の《ラ・ボエーム》を指揮する。
世界初演となる《めぐりあう時間たち》はマイケル・カニンガムの小説が原作。小説『ダロウェイ夫人』の作者であるヴァージニア・ウルフと、彼女を取り巻く3人の女性の物語で、2002年にはスティーブン・ダルドリー監督により映画化された。
映画は第75回アカデミー賞で9部門にノミネート、ヴァージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマンが主演女優賞を受賞。今回のオペラ化では、ソプラノのルネ・フレミングとケリー・オハラ、メゾソプラノのジョイス・ディドナートが出演する。
2022/2023シーズンに劇場デビューするのは、ダンカン・ウォード、ケリー・リン・ウィルソン、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン、ナタリー・シュトゥッツマン、マンフレート・ホーネック、スペランツァ・スカップッチ。中でも、シュトゥッツマンは《ドン・ジョヴァンニ》と《魔笛》の新制作2作品を指揮する。
また、世界中の映画館を結ぶMETライブビューイングで、新制作、再演から10作品が公開される。
…… 新制作
9月27日ー
ケルビーニ《メデア》
[演出]デイヴィッド・マクヴィカー
[指揮]カルロ・リッツィ
[出演]ソンドラ・ラドヴァノフスキー / ジャナイ・ブルガー / / エカテリーナ・グバノヴァ / マシュー・ポレンザーニ / ミケーレ・ペルトゥージ
11月22日ー
ケヴィン・プッツ《めぐりあう時間たち》=世界初演
[演出]フェリム・マクダーモット
[指揮]ヤニック・ネゼ=セガン
[出演]ジョイス・ディドナート / ルネ・フレミング / ケリー・オハラ / カイル・ケテルセン / ショーン・パニカー / ブランドン・セデル / ウィリアム・バーデン
12月31日ー
ジョルダーノ《フェドーラ》
[演出]デイヴィッド・マクヴィカー
[指揮]マルコ・アルミリアート
[出演]ソーニャ・ヨンチェヴァ / ローザ・フェオーラ / ピョートル・ベチャワ / アルトゥール・ルチンスキ
2月26日ー
ワーグナー《ローエングリン》
[演出]フランソワ・ジラール
[指揮]ヤニック・ネゼ=セガン
[出演]ピョートル・ベチャワ / クリスティーン・ガーキー / タマラ・ウィルソン / エフゲニー・ニキティン / ブライアン マリガン / ギュンター・グロイスベック
4月10日ー
テレンス・ブランチャード《チャンピオン》
[演出]ジェームス・ロビンソン
[指揮]ヤニック・ネゼ=セガン
[出演]エリック・オーエンス / ライアン・スピード・グリーン / ラトニア・ムーア
セントルイス歌劇場との共同制作
5月5日ー
モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》
[演出]イヴォ・ヴァン・ホーヴェ
[指揮]ナタリー・シュトゥッツマン
[出演]ペーテル・マッテイ / フェデリカ・ロンバルディ / アナ・マリア・マルティネス / イン・ファン / ベン・ブリス / アダム・プラチェトカ / アルフレッド・ウォーカー / アレクサンダー・ツィンバリュク
5月19日ー
モーツァルト《魔笛》
[演出]サイモン・マクバーニー
[指揮]ナタリー・シュトゥッツマン
[出演]ローレンス・ブラウンリー / エリン・モーリー / キャスリン・ルイック / トーマス・オリーマンス / アラン・ヘルド / シュテファン・ミリング / ブレントン・ライアン
写真:Metropolitan Opera / Ken Howard
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