東京発 〓 久石譲が新作交響曲を自ら世界初演、創立50周年を迎える新日本フィルの2021/2022シーズンのオープニング・コンサートで

2021/09/09

創立50周年を迎える新日本フィルの2021/2022シーズンのオープニング・コンサートで、作曲家の久石譲が新作を自ら指揮して世界初演する。9月11日にすみだトリフォニーホール、12日にサントリーホールで披露される。久石はコンサートで、新作とマーラーの交響曲第1番《巨人》を指揮する。

新作はオーケストラの創立50周年を記念して作曲委嘱された作品で、交響曲第3番《Metaphysica》。久石によれば、タイトルの「Metaphysica」はラテン語で「形而上学=存在と知識を理解することについての哲学の一つ」と意味することから、久石の中の、音の運動性のみで構成する音楽をめざしたという。

そのため、第1楽章は休符を含む16分音符3つ分のリズムが全てを支配、その上にメロディー的な動きが変容していくスタイルを採用。きます。第2楽章は26小節のフレーズが構成要素の全てにして、それが圧縮されたり伸びたりしながらリズムと共に大きく変奏していくという。

第3楽章について久石はニュース・リリースの中で「ド.ソ.レ.ファ.シ♭.ミ♭の6つの音を時間と空間軸の両方に配置、そこから派生する音のみで構成」と語っており、そのアイデアについて「ナンバープレースという数字のクイズのようなゲームからヒントを得ました」。生きた音楽を楽しんで欲しいと結んでいる。

写真:New Japan Philharmonic


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. インスブルック発 〓 アイナルス・ルビキスがインスブルック響の首席指揮者に

  2. 訃報 〓 ベルナルト・ハイティンク(92)オランダの指揮者

  3. カーディフ発 〓 英国のウェールズ・ナショナル・オペラが2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  4. 訃報 〓 大町陽一郎(90)日本の指揮者

  5. フランクフルト発 〓 ジョナサン・ノットがユンゲ・ドイチェ・フィルとの契約を延長

  6. モスクワ発 〓 スヴェトラーノフ記念ロシア国立響の芸術監督に39歳のフィリップ・チシェフスキー

  7. ベルゲン発 〓 指揮者のエドワード・ガードナーがベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団との契約を延長

  8. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表、新しい「リング・チクルス」がスタート

  9. パリ発 〓 国立オペラのリスナー総裁が新制作のキャンセルに言及、長引くストライキの影響で

  10. ニューヨーク発 〓 ピューリッツァー賞の音楽賞にオペラ《オマール》

  11. デトロイト発 〓 デトロイト響の次期音楽監督にヤデル・ビニャミーニ

  12. 訃報 〓 チャールズ・ウォリネン(81)米国の作曲家

  13. クアラルンプール発 〓 マレーシア・フィルの音楽監督に準・メルクル

  14. ウィーン発 〓 国立歌劇場で陽性反応、新制作の《パルジファル》の上演を延期

  15. アウグスブルク発 〓 ソプラノのサリー・ドゥ・ラントにバイエルン州から宮廷歌手の称号

  1. この記事へのコメントはありません。