訃報 〓 マリオ・クレメンス(88)チェコの指揮者

2026/08/12

チェコの指揮者マリオ・クレメンス(Mario Klemens)が亡くなっていたことが8月8日にわかった。2025年1月11日に88歳で亡くなった。1966年にフランスのブザンソン国際指揮者コンクールで1位なしの最高位を獲得、その後、1979年から1991年までの12年間、映画交響楽団(Filmový symfonický orchestr)の首席指揮者として活躍した。

チェコ中部フルメツ・ナド・ツィドリノウの出身。祖母はフルメツで音楽学校を主宰していた家庭に育ち、幼い頃からピアノ、オーボエ、クラリネット、ヴァイオリンを学び、1947年に英国のグラマースクールをモデルにした8年制の学校に入学、同級生には、映画監督となったミロシュ・フォルマン、大統領となったヴァーツラフ・ハヴェルらがいる。

その後、プラハ国立音楽院でヴァーツラフ・スメターチェクに指揮を学び、さらにプラハ舞台芸術アカデミーで研鑽を積んだ。在学中からピルゼンのJ・K・ティル劇場で指揮者としての活動をスタート。その後、ブザンソンをはさみ、1972年から1976年にかけてスロヴァキアのコシツェ国立フィルハーモニー管弦楽団の指揮者を務め、同時に国内外のさまざまなオーケストラに客演、1970年代後半はプラハ音楽院の専任教師も務めた。

1979年、1943年にチェコ国営の映画制作会社バランドフ・スタジオ(Barrandov Studios)の専属オーケストラとして設立された映画交響楽団の指揮者に就任。1991年の民営化を経て1992年まで芸術監督を務めた。『ブルーベルベット』や『ボーン・アイデンティティー』など150を超える映画の録音に参加。また、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した音楽交響組曲《もののけ姫》の録音などもある。

写真:Jan Sobotka


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