ポーランドを代表するピアニストの一人、ヤヌシュ・オレイニチャク(Janusz Olejniczak)が20日に亡くなった。72歳だった。自らも第6位に入賞している「ショパン国際ピアノ・コンクール」の2025年の審査員を務める予定だった他、9月1日には「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭に出演していた。
ポーランド西部ヴロツワフの生まれで、6歳よりピアノを始め、1970年の「ショパン国際ピアノ・コンクール」で第6位に入賞して注目を集めた。その後、1971年から1973年にかけて、パリでコンスタンティン・シュメリングとヴィトルド・マウクジンスキーに師事。1977年から1978年にかけては、ドイツ・エッセンでヴィクトル・メルジャノフとパウル・バドゥラ=スコダの下で研鑽を積んだ。
ベートーヴェン、シューマン、シューベルト、ショパン、ラヴェル、プロコフィエフなどの作品がレパートリーの核に据え、ワルシャワ交響楽団とのショパンのピアノ協奏曲の録音は、5つのフライダーク賞をはじめ、数々の賞を受賞。また、ポーランド、カナダ、アメリカ、日本でマスタークラスを開催し、国際的なコンクールの審査員も数多く務めた。
アンジェイ・ズラウスキーが監督し、ショパンの半生を描いた1991年のフランス映画『ソフィー・マルソーの愛人日記』でショパン役を演じている他、カンヌ映画祭では最高賞であるパルムドール、米国のアカデミー賞で監督賞、脚色賞、主演男優賞の3部門を獲得したロマン・ポランスキー監督の2002年の映画『戦場のピアニスト』で演奏を担当している。
写真:Ireneusz Sobieszczuk
訃報 〓 ヤヌシュ・オレイニチャク(72)ポーランドのピアニスト
2024/10/22
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