10月18日からスタートした第19回「ショパン国際ピアノ・コンクール」の本選が20日に終了、21日に審査結果が発表された。米国のエリック・ルー(Eric Lu)が優勝、第2位はカナダのケヴィン・チェン(Kevin Chen)、3位に中国のジートン・ワン(Zitong Wang=王紫桐)が入った。日本勢は桑原志織(Shiori Kuwahara)が中国のティエンヤオ・リュー(Tianyao Lyu=吕天瑶)と4位を分け合った。
優勝したルーは米国マサチューセッツ州出身の27歳。カーティス音楽院で学び、ロバート・マクドナルド、ダン・タイ・ソンらに師事。2015年に行われた第17回にも出場、17歳の若さで4位に入賞して注目を集め、2018年には英国の「リーズ国際ピアノ・コンクール」で優勝、今回は最有力候補だった。本選で協奏曲第2番を弾いての優勝は師のダン・タイ・ソンの1980年の優勝以来。
4位入賞の桑原は東京都出身の30歳。東京藝術大学を卒業後、ベルリン芸術大学ではクラウス・ヘルヴィッヒに師事、2019年の「フェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクール」、2021年の「ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール」で第2位に入賞、2025年の「エリザベート王妃国際コンクール」のファイナリストにもなっている。
第19回はコンクールの100周年を記念する大会で、84名のピアニストが出場。審査員長が史上初めてポーランド人以外のギャリック・オールソンが務めている。中国勢が最多出場の28名を数え、6位までの入賞者のうち、桑原と5位のピオトル・アレクセヴィチ(ポーランド)を除いて、優勝したルー含めて中華系ピアニストが占めるという結果になった。
写真:Narodowy Instytut Fryderyka Chopina / Wojciech Grzedzinski
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ワルシャワ発 〓 第19回「ショパン国際ピアノ・コンクール」は米国のエリック・ルーが優勝、入賞者の多くが中華系ピアニストという結果に。日本勢は桑原志織が4位分け合う
2025/10/22
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