ルツェルン発 〓 ルツェルン音楽祭が2025年夏の公演ラインナップを発表、ラトルが祝祭管振って音楽祭にデビュー

2024/11/18
【最終更新日】2024/12/06

スイスのルツェルン音楽祭(Lucerne Festival)が2025年の公演ラインナップを発表した。2025年は8月12日から9月14日の開催。1999年から音楽祭の芸術監督を務めてきたミヒャエル・ヘフリガーの最後のシーズンとなる。テーマ「オープン・エンド」で、アカデミーの創設者であり、生誕100周年を迎えるピエール・ブーレーズにも焦点を当てている。

話題の一つはサイモン・ラトルの音楽祭デビュー。ルツェルン祝祭管弦楽団を指揮して、ショスタコーヴィチの交響曲第1番、マーラーの《大地の歌》を指揮する。ソリストには、テノールのクレイ・ヒレイ、メゾ・ソプラノのマグダレーナ・コジェナーが起用される。ラトルの他、祝祭管を指揮するのは音楽監督のリッカルド・シャイー、アンドレス・オロスコ=エストラーダ、ヤニック・ネゼ=セガンという顔ぶれ。

音楽祭の“売り”であるオーケストラの競演は2025年も壮観の一言。以下の顔ぶれが顔を揃える。

 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:キリル・ペトレンコ)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:フランツ・ヴェルザー=メスト)
 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(指揮:クラウス・マケラ)
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ヴァシリー・ペトレンコ)
 ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団(指揮:ダニエル・バレンボイム)
 スカラ座管弦楽団(指揮:リッカルド・シャイー)
 フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ミルガ・グラジニーテ=ティーラ)
 オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(指揮:カリーナ・カネラキス)
 パリ管弦楽団(指揮:エサ=ペッカ・サロネン)
 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ラハフ・シャニ)
 ルツェルン交響楽団(指揮:ミヒャエル・ザンデルリング)
 ウクライナ自由オーケストラ(指揮:ケリー=リン・ウィルソン)
 マーラー室内管弦楽団(指揮:マクシム・エメリャニチェフ)
 レ・ザール・フロリサン(指揮:ウィリアム・クリスティ)

ケント・ナガノがドレスデン祝祭管弦楽団とコンチェルト・ケルンを指揮して展開中の「ワーグナー・サイクルズ」プロジェクトは2025年、《ジークフリート》を取り上げる。また、チェチーリア・バルトリとジャンルカ・カプアーノ指揮のモナコ公の音楽家たちはロッシーニ《セビリアの理髪師》を取り上げる。

出演するソリスト陣も蒼々たる顔ぶれが揃う。ピエール=ローラン・エマール、マルタ・アルゲリッチ、リサ・バティアシュヴィリ、イザベル・ファウスト、タベア・ツィンマーマン、アウグスティン・ハーデリヒ、ジャニーヌ・ ヤンセン、ラン・ラン、イーゴリ・レヴィット、アンネ=ゾフィー・ムター、内田光子、アンドラーシュ・シフらが出演する。

写真:Česká filharmonie


  音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. ザルツブルク発 〓 ザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭、今年は5月21日に開幕

  2. バイロイト音楽祭 〓 ピョートル・ベチャワが2022年の音楽祭でパルジファル

  3. ベルン発 〓 スイスの劇場閉鎖、2月末まで延長の方向

  4. グラインドボーン発 〓 2022年の音楽祭の上演オペラのラインナップを発表

  5. モーツァルト週間 〓 2021年の開催断念を発表

  6. エクス=アン=プロヴァンス発 〓 エクス=アン=プロヴァンス音楽祭が総監督のピエール・アウディとの契約を延長

  7. オールドバラ発 〓 ついにオールドバラ音楽祭も中止、新型コロナウイルスの感染拡大で

  8. ジュネーブ発 〓 ジュネーブ大劇院が新制作の《トゥーランドット》を無料ストリーミング

  9. ヴェローナ音楽祭 〓 リッカルド・ムーティが2021年の音楽祭に登場

  10. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が「カラカラ浴場フェスティバル」の2024年夏の公演ラインナップを発表

  11. リューベック発 〓 シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭が2025年の「レナード・バーンスタイン賞」をピアノの角野隼斗に

  12. ザルツブルク発 〓 ロバート・ウィルソン演出の《メサイア》で2020年のモーツァルト週間が開幕

  13. エクス=アン=プロヴァンス音楽祭 〓 2021年は6月30日の開幕、ラトルが《トリスタンとイゾルデ》を指揮

  14. ドナウエッシンゲン発 〓 音楽祭の開催中止を発表

  15. 訃報 〓 ミシェル・コルボ(87)スイスの指揮者

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。