オランダのバリトン歌手ジョン・ブレヘラー(John Bröcheler)の訃報を欧米のメディアが報じている。81歳だった。オランダ国立オペラを支える歌手として長く活躍、そのかたわら欧米の主要な歌劇場に出演を重ねた。
オランダ南東部ヴァールスの生まれで、マーストリヒト音楽院で学んだ後、パリでピエール・ベルナックに師事。1970年代からオランダ国立オペラで出演を重ね、30年にわたって約30の役を歌っている。レパートリーはモーツァルトから、ヴェルディ、ワーグナー、20世紀の主要作品までと広く、世界初演への出演も多い。
ピエール・アウディの演出、ハルトムート・ヘンヒェンの指揮で、ヴォータン役を演じたオランダ国立オペラのワーグナー《ニーベルングの指環》を筆頭に、ライマン《リア》のタイトル・ロール、リヒャルト・シュトラウス《サロメ》のヨカナーン、ベルク《ルル》のシェーン博士役で知られる。
また、ミラノ・スカラ座やウィーン国立歌劇場、ザルツブルク音楽祭など海外での活躍も多く、1984年に英国のグラインドボーン音楽祭ではベルナルト・ハイティンク指揮のリヒャルト・シュトラウス《アラベラ》のマンドリーカ役、1996年にはクラウディオ・アバド指揮のベルク《ヴォツェック》のタイトル・ロールを歌っている。
また、リートの世界でも活躍。ピアノのタン・クローネと組んだシューマンの《詩人の恋》の録音でドイツ音楽賞を受賞。2005年のオランダ獅子勲章の騎士章の他、受章多数。
写真:Maurice Nijsten
訃報 〓 ジョン・ブレヘラー(81)オランダのバリトン歌手
2026/10/01
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