[開催都市]
Pesaro … Italy
ペーザロ … イタリア
[開催時期]
2025:8.10 … 8.22
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オペラの中でも、「オペラ・ブッファ」と呼ばれる喜劇系の作品の、本当の面白さを理解するのはなかなか難しいと言われる。その「オペラ・ブッファ」をたくさん書いたのがロッシーニ。彼の生まれた街ペーザロで行われているこの音楽祭は、彼の作品だけを上演してきた“聖地”だ。
創設は1980年と比較的新しいが、ロッシーニ研究の世界的権威「ロッシーニ財団」が編纂したクリティカル・エディション(校訂版楽譜)に基づいた上演を行い、最新の学術研究ともリンク。ここでしか上演されない珍しい作品もあり、その意味でも、“生地の音楽祭”であり、同時に“聖地の音楽祭”でもある。
また、音楽祭での上演を機に再評価され、レパートリーとして定着したものもある。だから歌手の世界でも、ここに呼ばれないと、通たちからは「ロッシーニ歌い」とは見なされない。それだけにここでの成功は世界の檜舞台に繋がっている。1996年のフェスティバルで大きな成功を収めて大きく羽ばたいたテノールのファン・ディエゴ・フローレスもその一人だ。
フローレスは1973年、ペルーの首都リマ生まれ。リマの音楽院で学んでポップス界へのデビューを図るも、同郷の先輩歌手エルネスト・パラシオの勧めでオペラの道に進み、オペラ・デビューはなんとこのフェスティバルだった。そして、その成功でスターへの切符を手に入れた。
そんなフェスティバルの申し子でもある彼が2022年、パラシオの後任としてフェスティバルの芸術監督に就任した。自分を育ててくれた音楽祭の舵取りをどうするのか、まだスタートを切ったところだが、嫌が応にもその手腕にオペラ・ファンの熱い視線が注がれていることは間違いない。
アドリア海に面した街ペーザロまではボローニャから車で2時間ほど。その近さもあって、ボローニャ歌劇場管弦楽団の他、ピットに入るオーケストラも多彩で、歌手を含めてレベルの高い上演で知られる。演じる方も、楽しむ方も、その世界を知り尽くしている通同士、というフェスティバルでもある。







