[開催都市]
Copenhagen … Denmark
コペンハーゲン … デンマーク
[開催時期]
2025:8.15 … 8.24
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デンマークの首都コペンハーゲンには、女王マルグレーテ2世の臨席の下、2005年1月15日にオープンした世界に冠たるオペラ・ハウスがある。もちろん、王立オペラの本拠地だ。
設計はデンマークの建築家ヘニング・ラーセン。建物4面のデザインが異なり、水辺を向いた部分は丸みを帯びたガラス、直線的な石の壁の上に金属製の屋根、というモダンな建物だ。王宮アマリエンボー宮殿から運河を挟んだ対岸ホルメン地区に建つ。
内装も贅を尽くしており、天井には金箔が貼られ、その数10万枚超、床はスモーク・オーク、それで客席は1700強。建設費は5億米ドルを超え、世界で最も高額なオペラ・ハウスの一つで、デンマークが誇る世界的海運会社マークスが建設資金を寄付して話題をさらった。
2009年に始まったコペンハーゲン・オペラ・フェスティバルは、そうした王立オペラの活動とは正反対。歌手たちが広場や運河、あるいは教会やコンサートホールやライブハウスで、さまざまなスタイルでオペラを取り上げるというゲリラ的な活動を通じて、オペラの楽しみ方を独自に提案してきた。
王立オペラ・アカデミーの学生、海を越えた対岸のスウェーデン・マルメを本拠地とするスカンスカ・オペラの歌手たちの協力を得ているだけに演奏は高レベルだが、敢えて全幕上演に拘らず、ハイライト演奏などに徹する。その姿勢が、オペラの楽しさ、素晴らしさを、多くの人に確実に伝えていることは間違いない。







