バーデン=バーデン復活祭音楽祭
Osterfestspiele Baden-Baden

[開催都市]
 Baden-Baden … Germany
 バーデン=バーデン … ドイツ

[開催時期]
 2025:4.12 … 4.21


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バーデン=バーデンはドイツ南西部の、かつては王侯貴族が訪れたヨーロッパ有数の温泉保養地。音楽ファンにとっては、この街はブラームスのお気に入りの街として知られる。彼はこの街で10年に渡って夏を過ごし、交響曲第1番などの作品を書いた。また、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、ピエール・ブーレーズの終焉の地でもある。

温泉保養地なので、長く滞在しても飽きないよう、街にはさまざまな仕掛けがある。川沿いの遊歩道、バラ園やさまざまな美術館、ヨーロッパで最も内装が美しいとされるカジノ、そして、さまざまな公演を行うためのプラットホームとしての祝祭劇場と、至れり尽くせりだ。

1998年にオープンした祝祭劇場は、かつては駅舎だったネオ・バロック様式の建物。2500席を持つ劇場に改築され、ヨーロッパ第2の規模を誇る劇場となった。バーデン=バーデンはそれをフル回転させ、年にいくつもの音楽祭を開催、一年を通じて魅力的なプログラムを発信を続けている。

例えば、2023年をみれば、2月の若い世代のための音楽祭、4月の復活祭音楽祭、5月末の聖霊降臨祭音楽祭、7月の夏の音楽祭、9月のジョン・ノイマイヤーの世界というバレエ祭、11月の秋の音楽祭、12月後半の冬の音楽祭が行われるといった具合だ。中でも、2013年からベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が出演するようになった復活祭音楽祭が夏の音楽祭よりも注目を集めるようになった。

ベルリン・フィルは復活祭時期、ヘルベルト・フォン・カラヤンに率いられていた時代からオーストリアのザルツブルク復活祭音楽祭に長く客演し、彼らがオペラに取り組む唯一の機会として知られてきた。こちらに来てからも、オペラ上演、コンサートに大活躍してきた。

ただ、そのベルリン・フィルの出演は2025年の音楽祭が最後となる。というのも、彼らがザルツブルク復活祭音楽祭のレジデント・オーケストラに復帰することになったからだ。そこでこちらは2026年から3年間、クラウス・マケラ率いるロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とヨアナ・マルヴィッツ率いるマーラー室内管弦楽団をレジデント・オーケストラに招聘することになった。若い才能が音楽祭を舞台にどんな活躍を見せるのか、やはり目が離せない音楽祭であることには間違いない。

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