[開催都市]
Mikkeli … Finland
ミッケリ … フィンランド
[開催時期]
2025:8.2 … 8.10
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フィンランド南部の南サヴォ地方の中心地ミッケリは第二次大戦中の冬戦争と継続戦争、軍の総司令部が置かれた街として知られる。市内には、軍を率いた名将マンネルヘイム将軍の銅像が立つ。
音楽祭の創設は1992年。最初は小さな室内楽のイベントとしてスタートした。7月前半、幅広いジャンルのコンサートが行われ、人口5万人の街は熱い夏を過ごす。会場はフィンランド出身のバス歌手マルッティ・タルヴェラ(1935-1989)の名を戴いたホールや市内の教会など。
大きな転機は1993年。ロシアの巨匠指揮者ワレリー・ゲルギエフが芸術監督に就任したこと。彼は毎年、手兵のマリインスキー劇場管弦楽団を毎年率いて音楽祭の主役を務めるようになり、核ができたことで音楽祭も存在感を増した。
しかし2022年、ロシアのウクライナ侵略で、プーチン政権との距離を問われたゲルギエフはそれに黙して退任。フィンランドとロシアも、かつてない緊張関係に陥り、それがしばらく続くとみられる。小さな街の、静かな音楽祭に戻るかもしれない。

