[開催都市]Berlin … Germany
ベルリン … ドイツ
[開催時期]2023:8.26 … 9.19
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ヨーロッパが第二次世界大戦の戦禍を癒やしながら復興に歩を進めた1951年、「ベルリン芸術週間=Berliner Festwochen」が創設された。世界のアーティストとの対話を通じて相互理解を深めたいという、大戦で傷付いたヨーロッパの切なる願いが創設の根底にあったことは想像に難くない。この音楽祭の前身は、その芸術週間の一翼を担う12のフェスティバルの一つ、として創設された。
その仕切り直しが行われ、ベルリン音楽祭として再スタートを切ったのが2005年。開幕が8月末ということもあって、いまやベルリンの音楽シーズンの開幕を告げる存在となった。しかも、ホスト役がベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ということもあって大物指揮者が率いる著名なオーケストラや演奏団体が数多く客演、競演を繰り広げる豪華な音楽祭でもある。
2022年の顔ぶれも半端なく、誰もが唸るだろう。名門オーケストラが顔を揃える音楽祭といえば、かつては夏の音楽祭の“トリ”的な存在のスイス・ルツェルン音楽祭が知られた。しかし、ルツェルンが音楽祭オーケストラを自ら結成して音楽祭の中核に据える路線に舵を切ったこともあり、いまやこちらがそのお株をすっかり奪った格好だ。
・アムステルダム・コンツェルトヘボウ管弦楽団(クラウス・マケラ指揮)
・フィラデルフィア管弦楽団(ヤニック・ネゼ=セガン指揮)
・ロンドン交響楽団(サイモン・ラトル指揮)
・クリーブランド管弦楽団(フランツ・ウェルザー=メスト指揮)
・ロッテルダム交響楽団(ラハフ・シャニ指揮)
・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団(アントニオ・パッパーノ指揮)
・オデッサ管弦楽団(ホバート・エアーレ指揮)
・ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団(ドナルド・ランニクルズ指揮)と合唱団、マーラー。
・ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(アンドリス・ネルソンス指揮)
・ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(クリストフ・エッシェンバッハ指揮)
・ベルリン放送交響楽団(ウラディミール・ユロウスキー指揮)
・ベルリン・ドイツ交響楽団(ロビン・ティッチアーティ指揮)
会期は20日前後。毎年、特定の作曲家にスポットライトが当てられているのも特徴で、例えば、2022年はヴォルフガング・リームといった具合。演奏会はベルリン・フィルの本拠地「フィルハーモニー」や旧東独の「コンツェルト・ハウス」、ベルリン州立歌劇場に隣接し、楕円形のステージを客席がぐるりと囲む「ピエール・ブーレーズ・ザール」など。2022年は44,000人強の来場者があった。







