クーベリック&チェコ・フィル《我が祖国》 … プラハの春1990

1990年の「プラハの春」の開幕コンサートのライブ録音。音楽祭は毎年、チェコが生んだ作曲家スメタナの命日である5月12日に彼の代表作「わが祖国」の演奏で幕を開けることで知られるが、この録音が行われた1990年は1946年創設という長い歴史を持つ音楽祭にとって特別な年だった。前年1989年の「ビロード革命」で民主化を達成して最初の音楽祭だったからだ。その民主化を牽引したヴァーツラフ・ハヴェル大統領が歴史的コンサートの指揮台に三顧の礼で迎えたのが、チェコが生んだ名匠ラファエル・クーベリック(1914 – 1996)だった。クーベリックは1942年からヴァーツラフ・ターリヒの後任としてチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務め、第1回の音楽祭も指揮していた。しかし、1948年のチェコの共産化を嫌い、その年のエディンバラ国際芸術祭に客演したその足で英国に亡命、1986年には一切の指揮活動からも引退していた。そんな巨匠が42年ぶりに帰国して実現した演奏会ならではの緊張感に満ち、演奏が進むにつれて音楽も、そして会場の熱気も大きく高揚していく。何度聴いても感動的だ。

 ……… 収録曲
CD1
・スメタナ:連作交響詩《我が祖国》

 ……… 演奏
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ラファエル・クーベリック

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