ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル … ベルゲン・ライヴ 2

孤高の指揮者として知られた旧ソ連の巨匠エフゲニー・ムラヴィンスキー(1903 – 1988年)が手兵のレニングラード・フィルハーモニー交響楽団(現在のサンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団)を率いて1961年にノルウェー・ベルゲン国際芸術祭に客演した時のもの。6月2日の演奏会が収録されている。巨匠は1938年にレニングラード・フィルの常任指揮者に就任、緻密なアンサンブルを練り上げ、ソ連のトップ・オーケストラに育て上げたことで知られる。彼らは前年秋、名盤の誉れ高いチャイコフスキーの後期交響曲集をウィーンで録音しており、このアルバムも、彼らの全盛期をいまに伝える歴史的録音の一つ。《英雄》は冒頭から強烈な緊張感をはらみ、筋肉質な音楽が熱気に包まれながら最後まで一気呵成に駆け抜ける凄まじい演奏。鍛え上げられたアンサンブルは一糸乱れず、音色はどこまでも艶やかさを失わず、音楽の細かい表情を紡ぎ出していく。終わって思わず息を吞むような、エネルギッシュな音楽だ。得意としたショスタコーヴィチは何種類も録音が残っているが、これは13種目。こちらも、音楽は覇気に溢れ、鮮烈さという点では後年の数ある録音とはまた違う魅力を湛えた名演。モノラルながら、放送用音源からの復刻のため、音質は予想以上に良好。2枚組。

 ……… 収録曲
 CD1
 ・ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55《英雄》
 CD2
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調Op.47

 ……… 演奏
 エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
 レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団



アルバムを探す ▶ 音楽祭情報はこちら ▶


関連記事

  1. ワイセンベルク名演集 … ザルツブルク音楽祭ライヴ1972

  2. クーベリック&チェコ・フィル《我が祖国》 … プラハの春1990

  3. モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番、第25番 … アルゲリッチ、アバド&モーツァルト管弦楽団

  4. マルタ・アルゲリッチ&フレンズ … ライヴ・フロム・ルガーノ2016

  5. ブザンソン告別リサイタル1950 … リパッティ