フィレンツェ5月音楽祭
Maggio Musicale Fiorentino

[開催都市]
 Firenze … Italy
 フィレンツェ … イタリア

[開催時期]
 2023:4.22 … 7.8


  音楽祭のサイトへ ▷


数あるイタリアのオペラハウスの中で、フィレンツェの「テアトロ・コムナーレ」は、私の中でずっと最下位だった。最下位!
 
もちろん、オペラ・カンパニーに対する評価ではない。中国の映画監督チャン・イーモウを演出に起用し、北京の紫禁城で《トゥーランドット》の歴史的な上演を実現させたのも、この劇場だ。この劇場がオペラ界のトップリーグの一角を占める実力派であることは誰もが認めるところだ。

では、どの部分が最下位だったのか。それは、オペラハウスの建物がどうにも貧弱ということに尽きる。他の劇場に比べて、建物に華やかさが足りない。しかし、その問題は2011年末、「テアトロ・コムナーレ」の北西約200メートルに「新オペラ劇場」が開場して解決した。

新しい劇場は、夜になると外壁の隙間から光が漏れ出す「光る箱」、その前方の「傾いた箱」を組み合わせたモダンなデザイン。その中に1800席の大劇場、1000席のオーティトリアム、2000席の野外劇場を擁する。これでもう、ハード面、ソフト面とも、文句の付けようがなくなった。

劇場が行っている「Maggio Musicale=音楽の五月」は1933年、名指揮者のヴィットリオ・グイが創設したもので、ヨーロッパの数ある音楽祭の中でも老舗として名を馳せてきた。

オペラ・カンパニーは2019/2020シーズンから、チューリヒ歌劇場、ザルツブルク音楽祭、ミラノ・スカラ座のトップを歴任してきたアレキサンダー・ペレイラを総裁に迎える。攻めの姿勢で知られる手練れがどう仕掛けてくるか、乞うご期待。

関連記事

  1. ハンブルク国際音楽祭
    Internationales Musikfest hamburg

  2. ガバラ国際音楽祭
    Qəbələ Beynəlxalq Musiqi Festivalı

  3. 中国オーケストラ・フェスティバル
    中国交响乐之春

  4. ラヴィニア音楽祭
    Ravinia Festival

  5. イフラヴァ・マーラー音楽祭
    Hudba tisíců Mahler-Jihlava pokračuje

  6. モントリオール・バッハ・フェスティバル
    Festival Bach de Montréal

  7. ボン・ベートーヴェン・フェスティバル
    Beethovenfest Bonn

  8. カプラーイア音楽祭
    Capraia Musica Festival

  9. キリントン夏の音楽祭
    Killington Music Festival

  10. エルツ山地音楽祭
    Musikfestes Erzgebirge

  11. 北キプロス国際音楽祭
    Uluslararası Kuzey Kıbrıs Müzik Festivali

  12. 新作オペラFLASH 2021/2022[スカラ座]ラ・カリスト

  13. ダブリン国際室内楽音楽祭
    Dublin International Chamber Music Festival

  14. インコー音楽祭
    Musik vid havet

  15. ラヴェル音楽祭
    Festival Ravel